Study Tour Report

スタディーツアーレポート

2019年ルワンダ平和構築スタディツアー

【概要】

1994年4月から100日間、ルワンダでは80万人以上が命をなくした大虐殺がありました。少数派のツチの人が、それまでともに生活をしていた隣人によって命を奪われた暗い歴史です。25年経とうとする今でも多くの人は当時の傷を心と体に負っています。

しかし、その中でも平和と和解の道を選び取った人々がルワンダにはたくさんいます。自分の家族や友人を殺した加害者を許し、ともに生活しようと決断をした人々です。ルワンダの人はその決断に至るまでどのような道をたどってきたのでしょうか。

本プログラムでは平和構築を国レベルや政策レベルではなく、紛争や対立の当事者である「人」に焦点を当て、虐殺当事者から平和と和解のストーリーを聴き、彼らがどのようにして「和解の道」へ至ったかを学びます。 参加者は現地で活躍するプロフェッショナルや講師のファシリテーションを受け、日本に帰ってから自ら実現できる平和構築に関して考えます。

【特徴】

ルワンダで和解の道を歩んでいる虐殺の被害者と加害者と交流
1994年のルワンダ大虐殺の当事者である被害者と加害者と出会い、彼らの経験と、和解に至るまでの道のりに関して聴きます。自分の家族を殺害した人と共に生きるとはどういう事か。どのようなプロセスを経て許す決断に至ったのか。また、加害者はどのようにして罪を償ってきたのか。彼らの過去と今、また彼らが願うルワンダの将来に関して学びます。
 
ルワンダで長年平和構築の活動を続けてきた日本人専門家と現場訪問
ルワンダで2005年より現地の平和構築に携わってきた佐々木和之先生の案内を通して、ルワンダの虐殺の歴史と、その後の虐殺の当事者に焦点を当てた平和構築に関して学びます。佐々木先生がキレへ村で行ってきた「償いの家プロジェクト」で建てられた家庭を訪問するとともに、現在被害者と加害者が協働して運営している「養豚プロジェクト」の現場も訪問します。
 
平和構築ワークショップなど、数多くの研修ファシリテーターを担ってきた講師が同行
本スタディツアーは各訪問先に足を運び、虐殺当事者と出会うだけでなく、ワークショップと講演を通してこれらの学びをより深めます。ルワンダで行われている平和構築はどのような概念に基づいて実施されているのか、どのようなプロセスを通して和解が実現されているのか、私たち自身どのように平和構築を生活で実施できるのか、ツアー期間中、講演、ワークショップ、ディスカッションを通して深く学んでいきます。
 
平和学を専攻とする学生とワークショップや交流会を実施
「平和」とは一回の出来事で実現できることではありません。「平和」を実現するには、持続的な活動が不可欠です。そのために欠かせないのが、次世代への平和教育です。本ツアーでは、ルワンダ初の「平和・紛争研究学科」の受講生であるプロテスタント人文・社会科学大学(PIASS)の学生と交流し、ともに平和構築の研修を受けます。ルワンダやルワンダ近辺出身の若者はどのようにして紛争に向き合ってきたのか、どのような思いで平和を実現していきたいのか。学生と共に活動し交流する機会がツアーで設けられています。 
 
       
 

【現地受入れ先・研修講師】

◆ 佐々木和之先生(ささき かずゆき)
プロテスタント人文・社会科学大学 開発学部平和紛争研究学科 上級講師
・ ブラッドフォード大学平和学博士課程修了(Ph.D.)
・ エチオピア在住の2000年にルワンダを訪問し、紛争の深い傷跡に衝撃を受ける
・ 2005年10月から現在に至るまで、現地NGOや住民組織と協力し、大虐殺後の「癒しと和解」プロジェクトを展開
・ 2011年1月からは、プロテスタント人文・社会科学大学(PIASS)の教員として、ルワンダ初の平和・紛争研究学科の設立と発展のために活動
 
ルワンダで2005年より平和と和解の活動を実施し、現在現地の大学で平和学を教える佐々木和之先生の案内の元ツアーを実施します。ツアーでは佐々木先生の活動先を中心に訪問します。
 
 
◆ 奥本京子先生(おくもと きょうこ)
大阪女学院大学 国際・英語学部 教授
・ 日本平和学会 国際交流委員会 委員長
・ NARPI(東北アジア地域平和構築インスティテュート)運営委員長
・ トランセンド研究会 理事
・ 非暴力平和隊・日本 理事 
 
 
「自ら発信する平和活動」を専門に世界各地で平和構築研修を実施してきた奥本京子先生のファシリテーションの元、参加者はワークショップやディスカッションを通してルワンダでの学びをより深めます。
 
 
 
 

【行程表】

 

1日目  成田発
2日目 キガリ着
キガリ市街散策
オリエンテーション
3日目 ギソジ虐殺記念施設訪問
ニヤマタ虐殺記念館訪問
フイエへ移動
Protestant Institute of Arts and Social Sciences (PIASS大学) 佐々木和之先生訪問
4日目 PIASS大学訪問 学生と平和構築ワークショップ
フイエ市街散策
5日目 ニャンザ虐殺記念施設訪問 – 献花
女性協働プロジェクト訪問
女性協働プロジェクト参加者との交流@ニャンザ・ピースアカデミー
ルワマガナへ移動
6日目 キレヘへ移動
キレヘ 虐殺被害者と加害者を訪問
虐殺被害者と加害者の協働養豚プロジェクト訪問
昼食 キレヘの人々との交流
虐殺被害者と加害者の協働償いの家プロジェクトの家を訪問
7日目 キガリへ移動
キガリ市散策
8日目 キガリ発
9日目 成田着

 

参加者の声

『このプログラムだったからこそ経験させていただけたことが沢山あった』

『被・加害者からお話を聞いて、そこで初めて知る事がたくさんあった』

『平和構築について実際にジェノサイドが起きたルワンダに赴き、ジェノサイドを経験した人から直接話を聞くことができたことはとても良い経験であった』

『このツアーを通して自分にとって平和とは何か、争いが起こる原因はなにか、それを早い段階で摘み取るには何ができるかなどを考えるきっかけになった』

『平和を築いていくのは、とても難しいことですぐに実現できるものではないとかんじた』

『人種を超えて、平和を求める気持ちは同じであるということを学んだ』

 

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