コミュニティを基礎とした持続的な観光開発メカニズム強化

外資中心の大型観光リゾート開発は地元への裨益が少ない
年間約560万人の観光客を受け入れるドミニカ共和国はカリブ諸国随一の観光立国です。同国政府は1960年代から海外資本誘致によるオールインクッルシブ形態の大型リゾート開発を積極的に進め、右肩上がりの観光成長を実現してきました。しかし、このような観光の形態は、限られた施設内での消費の囲い込みや観光地域の周辺地域・住民との隔絶、その結果として地域住民が観光によって十分に裨益しないなどの状況を生んできました。また、1960~70年代に開発が進んだ北部の外資による観光開発のように観光インフラの劣化に伴って別の観光開発地域に外資が移転してしまう、いわゆる「観光地の使い捨て」も大きな問題となり、同国観光省は持続可能な観光開発のモデルを希求していました。
地域での活動を国の観光戦略・政策に反映

持続可能な観光戦略の三本柱=「地域のエンパワーメント」「観光による地域住民の裨益」「持続可能な観光オファーの充実」を促進

カリブ地域の「観光先進国」として21世紀型の観光モデルを示す
ドミニカ共和国は中南米ではメキシコに次ぐ観光客数を受け入れており、カリブ海地域では他の国々が手本とする「観光先進国」でもあります。メキシコのアカプルコのように「使い捨て」にされてしまった観光地をどのように地元住民の手で回復するか? それ以前に、住民がオーナーシップを保ちながら地域がどのように観光の未来を描き、盛り上げていくか? プロジェクトを通じて、ドミニカ共和国とその答えを探しています。
本件に関する外部リンク先
JICA:
http://gwweb.jica.go.jp/km/ProjectView.nsf/VIEWParentSearch/a2e3ad6870e759e049257f8d0079dc65?OpenDocument&ExpandSection=8%2C6#_Section8
https://www.jica.go.jp/oda/project/1400448/index.html
プロジェクトのオフィシャルページ(スペイン語):
https://turismocomunitariosostenible.wordpress.com/