Achievements

実績

送電線建設のフィージビリティ調査

アプローチ
地域
国名 ケニア
SDGs エネルギーをみんなにそしてクリーンに
クライアント 独立行政法人国際協力機構(JICA)

逼迫する電力需要

ケニアでは電力不足が深刻化しており、喫緊の課題として水力や地熱など発電施設の新規開発に取り組んでいますが、発電所からの電気を消費地に送り届ける送電線の容量不足がボトルネックとなり、増強された発電能力を十分に生かしきれていません。そこで、日本政府は円借款を供与してケニア西部の送電能力を増強し、逼迫する電力需要に対応することを目指しました。

 

送電線建設事業の妥当性を調査

送電線建設の妥当性を判断するためのフィージビリティ調査にアイ・シー・ネットは参画し、その中の「経済分析」という業務を担当しました。これは、送電線を建設することで電力供給やそれに伴う電力会社の収益が増加し、融資された資金を返済することが可能であるか、建設コストや中長期的な需要予測に基づいて判断するものです。低利の長期資金を開発途上国に提供する円借款が一般の商業銀行による融資と異なるのは、融資した事業から得られる直接的な収益に加え、事業によって実現される社会的な便益も考慮に入れる点です。これにより、社会開発に大きく貢献する取り組みに対して、多くの資金を提供することが可能になります。今回のケースでは、今まで電力を十分に利用することができず、不便な生活を強いられていた人々が得られるであろう多くのメリットを数値化して分析を行いました。

 

送電線建設への道筋をつける

半年あまりにわたって実施したフィージビリティ調査を通じて、この送電線建設事業はケニアの電力不足を解消するための有効な打開策であり、かつ十分な収益が得られると見込まれるため、問題なく円借款を供与できるという結論に達しました。この調査結果を受け、日本、ケニア両政府の間で約120億円の融資契約が締結されました。その後、送電線の建設は順調に進み、2018年の運用開始後は、対象地域の送電能力が2倍以上になると見込まれています。

 

クリーンエネルギーの有効活用

ケニアは国の南北を地殻変動によって形成された大地溝帯が走り、特に今回の対象地域である西部では水力や地熱といった再生可能エネルギーが豊富に得られます。送電能力を増強し、より多くの人がこれらのエネルギーにアクセスできるようになれば、電力不足の解消や、化石燃料の使用を削減することにつながります。今回の送電線建設は、まさにSDGs7の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」をケニアで実現するのに大きな役割を果していると言えるでしょう。

本件に関する外部リンク先:
https://www.jica.go.jp/oda/project/KE-P28/

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