Achievements

実績

南南協力による自動制御技術の普及と日本企業の海外進出の促進

アプローチ
地域
国名 トルコ
SDGs 働きがいも経済成長も パートナーシップで目標を達成しよう
クライアント 独立行政法人国際協力機構(JICA)

日本の協力でトルコで積上げた経験を周辺国に

トルコでは高い経済成長が続いており、その中で製造業の急速な拡大に伴い、製造業技術者の教育システムの向上を目指した取り組みを進めてきました。日本は、2001年以降自動制御技術に関する技術協力を行ってきており、特に、新たに設立された工業高校・職業訓練校の教員研修センター(TTC)では、自動制御技術に関する教員研修の実施体制を整備しました。そして、その成果をさらに周辺9ヵ国(アゼルバイジャン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、タジキスタン、パキスタン、パレスチナ、アフガニスタン)へ拡大するべく、自動制御技術に係る研修カリキュラムの作成、教材の整備、研修の実施やフォローアップを支援するための技術協力プロジェクトが実施されました。アイ・シー・ネット、これまでトルコ国内向けに実施してきた教員の現職研修プログラムを更に周辺国のニーズに合わせて再編するとともに、多言語、異文化の参加者に提供できるプログラムへとアップグレードし、トレーナーの育成を行いました。

 

各国のニーズや、より実践的な産業技術に対応するための取り組み

普及対象9か国の内、特に産業レベルが高いアゼルバイジャン、カザフスタン、パキスタンの3か国に対しては、国別の研修を、残り6か国に対しては合同での集団研修を実施しました。アゼルバイジャン、カザフスタン、パキスタンでは現地調査を実施し、現地の産業界のニーズ、職業訓練の現状や教育省側の要望などを確認し、トルコで提供できる教育内容に照らし合わせ、3年間の教員育成プログラムを開発しました。研修後は、ウェブベースのフォローアップシステムを活用し自国でのカリキュラムへの導入や産業自動化ラボの開設を支援しました。

TTCには新たな電気・電子、機械、プログラミングそしてこれらを組み合わせた自動制御の柔軟なプロジェクト型学習ができるモジュール型機材を導入し、産業自動化技術に関わる初級・中級・上級コースの三つのコースカリキュラムと教材を、トルコ語・ロシア語・英語の三つの言語で作成しました。

 

周辺国への技術の普及と日本企業の海外進出促進

集団研修では6か国から合計50名以上の参加者が産業自動化技術の初級コースを受講し、自国にてこの技術の紹介とカリキュラム導入の提案が行われました。国別の研修では各国10名の参加者がトルコで初級・中級・上級の研修を受け、その結果、カザフスタン、パキスタンでは参加した教員らの所属するポリテクカレッジで産業自動化のコースが新たに導入されました。

また、トルコで開催した産業自動化に関わる日系企業と9か国の技術教育関係者のマッチングイベントでは、カザフスタン教育行政官から日本の産業自動化技術をカザフスタンにおいて広く紹介してほしいと要望があり、それをきっかけに日本の産業自動化技術の導入にも取り組みました。参加企業の一つがアイ・シー・ネットの支援によりJICAの中小企業海外展開支援事業を活用して、カザフスタンでの企業の持つ製品・技術等の導入や普及、事業の実現可能性と海外展開の実証調査を実施しました。カザフスタン最高峰の技術大学ナザルバエフ大学に企業の産業自動化ラボとショールームが開設され、産業自動化人材育成が行われるとともに、カザフスタンの技術教育・職業訓練関係者や産業関係者に日本の産業自動化技術が広く紹介されるようになりました。

 

ODA事業の枠を超えた取り組み

アイ・シー・ネットはSDGs8で挙げられている持続可能な経済成長をサポートし、雇用創出や雇用環境の改善に向けた取り組みを支援し、様々な国で産業振興、技術教育・職業訓練を含む産業人材育成などのプロジェクトを実施しています。最近では特に日本の中小企業の技術を海外で紹介したり、適用をサポートすることにより、新たな市場の開拓、発展途上国の技術・産業分野の生産性向上、そして人材育成や雇用促進を支援しています。ODA事業だけに留めず、民間企業の海外展開や支援対象となったグループのビジネス形成にシームレスにつなげることで、多くの人たちの雇用促進や地域・国の経済成長に貢献していきます。

本件に関する外部リンク先
https://www.jica.go.jp/oda/project/1100433/index.html
https://www2.jica.go.jp/ja/priv_sme_partner/document/118/a1424688474975.pdf

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